今敏監督、ありがとうございました。
2010.08.25 Textアニメーション監督の今敏さんが亡くなられた。46歳だという。昨晩から已然として公式発表がありませんが、どうやらガンだったようです。このブログでも今監督の作品は度々紹介していたし、普段も誰かに面白いアニメがないか、と聞かれたら必ず挙げていたのが今監督の作品だった。私が一番最初に観た監督の作品は「千年女優」。しばらくアニメを観ることから離れていた自分に改めてアニメの表現力、アニメの面白さを教えてくれるすばらしい映画だった。ちなみに初監督作品である「パーフェクト・ブルー」は私が当時中学生だった頃に公開。"R-15指定" だったため観れていなかったが、後に観てあまりの怖さと面白さ、巧みさに圧倒されることとなる。それ以降の今監督の作品は全て見た。「東京ゴッドファーザーズ」、「妄想代理人」、そして「パプリカ」。どれも強烈な作家性があり、どれもエンターテイメント性があり、どれもが人に勧められる "間口の広さ" を持っている。こんな魅力的な作品を出せる人なんて希有ですよ。
今監督の作品の多くに共通するのが「境界のあいまいさ」だ。夢や想像、妄想、劇中劇、向こう側の世界まで、様々な異世界が現実の世界とシームレスに繋がっているような、そんな映像を作り出す。実際に扱っているモチーフはほとんど現実のもので、ドラゴンや魔法やロボットが登場するような作品はほとんどない。ならば実写でも実現できるはずだが彼は常にアニメーションと向き合った。彼のやっていた "融合" は実写じゃできない、アニメの持つ力。僕に改めてアニメの面白さを教えてくれたのはこの自由な力だった。そのとき僕はアニメがもう一度好きになった。
もし何か興味を持った方がいらっしゃいましたら、ぜひお近くのレンタルビデオ屋さんにいって「今敏監督のDVDはどこですか」と聞いてみてください。おそらく、店員の方は優しくそのコーナーまで案内してくれると思います。もちろんそのビデオが面白いと感じるかどうかそれは個人差があることだと思いますが、僕は少なくとも、今敏監督は日本を代表する映画監督の一人だと思っています。
今監督、今まで楽しいアニメーションを僕たちに届けてくださって本当にありがとうございました。
