「100色カラバリ」にはちゃんと狙いがあると私は思う。新小型軽量一眼 PENTAX K-x。
2009.09.18 GadgetPENTAXの新一眼は衝撃の「100色カラバリ展開」

デジタル一眼レフカメラ:PENTAX K-x スペシャルサイト
K-x|デジタル一眼レフカメラ|PENTAX
常々ペンタックスを陰ながら応援している私ですが、さすがに今回の発表には度肝を抜かれました。K-xという名前の新しい一眼レフカメラです。簡単に言うと「ママでも簡単に使える小型軽量一眼」の最新機種です。機能に関しては特に特筆するところはありません。あるとすれば小型軽量で秒間4.7コマ撮影、HD動画撮影対応といったところでしょうか。そうとんでもないのは性能ではなく、本体色。なんと本体色20色×グリップ色5色の計100色の組み合わせが選べる一眼レフカメラ、なんです。言うなればNIKEiDの一眼レフ版であります。
確かに近年パナソニックやソニーが今までの一眼レフにはなかったカラーリングの機種を発表しています。一眼レフも普及期を越え「家電化」しつつある時代。従来の発想に囚われないカラーリングは新規顧客の開発に効果があるかもしれません。現にペンタックス自身もホワイトやオリーブといった限定カラーをリリースして人気を博していました。しかしそれでもシューズと一眼レフじゃ話が違います。あまりにも価格帯が違う商品、組み立てが重要な精密機械…普通に考えればあまりにもむちゃくちゃな企画であります。では一時の話題性を狙った打ち上げ花火的な企画なのか、というとそうでもないと私は思います。きっと彼らは自分の手でカメラを売りたいのです。
激化する「量販店の値下がり競争」に巻き込まれないで済む方法はただ一つ。自分で売る。
デジタルカメラの値段って最初は高くてもあっという間に下がりますよね。「最初は高い」と言ってもコンパクトデジカメでは3-4万程度、一眼レフで安いものは7-8万円と言ったところでしょうか。そこから過当競争によって値段が信じられないくらい落ちているのが現状です。売っても売っても稼ぎにならない。
ではどうするか。中間業者を通さず自社で直接商品を売るのが一つの答えではないでしょうか。パソコンメーカーのデルは直接の注文販売でここまで大きくなった。それを参考にアップルもネットと直営店で消費者に直接販売できるネットワークを作った。ペンタックスもそれに習ってネットを通した直接販売を拡大したいという狙いがあるように思えます。ただ量販店と同じものを売っても意味がない、ネット経由だからこそできるサービスを付加しなければ、ということで今回の「100色バリエーション」の話です。量販店でも注文を受け付けるようですが(ちゃんとサイトにQRとプリントボタンを用意してあるのは抜かりないですね)、オンラインストアからの注文のほうが多いことは間違いないでしょう。
まだ課題もあります。オンラインストア自体の作りやそこへの導線の確保。足並みのそろわない自社サービスとコンテンツのの整理。そもそもの商品情報の充実。またオンラインストアに力を入れたとしても当分主戦場は電気屋さんのカメラコーナーであることに変わりありません。それでも他社が直販サイトを活用しきれていない現状で「競合他社がやらないことをまず最初にやる」ペンタックスの姿勢には拍手を送るべきだと思います。ペンタックスのネット戦略はまだまだスタートライン。まだまだ不器用なところもありますが(そこはバンダイだろJK…)暖かく見守っていきますよ。