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電脳コイルのススメ——小学生のうちに感じておきたいこと

2008.06.03 TV

電脳コイルのススメ——小学生のうちに感じておきたいこと

見終わってしまいました電脳コイル。DVDで全9巻。全26話。ラスト3話でもう…なんというかね。

以前もこのブログに書いた通り、電脳コイルはちょっと未来のお話。「電脳メガネ」というアイテムが世の中に広く普及した世界での小学生の日常とちょっとした事件(これがだんだんおおごとになっていくんだけど)を描いたテレビアニメ。ここでは電脳メガネの解説は以前のエントリーにまわします。ちなみに最近では佐藤伸吾氏が現代技術でできる電脳メガネを自作してらっしゃいます。すごい!!

この作品は一番の特徴である「電脳メガネ」のおかげで特殊技術が面白いSFまんがととられる向きが強いです(言うなればプチ攻殻機動隊?)。最後まで引っ張るJ・J・エイブラムス級の謎解きもスリリングで面白い。でもこの話の根底にあるテーマは意外に原始的なもののような気がします。生きる、そして死ぬこと。

小学生にとっては重い主題。でも悲しいことだけれども現実には近しい人が亡くなってしまうこともあって。それが人でなくても例えばペットの犬や金魚や、学校で飼っていたウサギやニワトリが死んでしまうこともある。人であれ動物であれ、大切なものがなくなってしまうというのは小学生、いや大人にとっても重くてつらい、体験。電脳コイルの登場人物もみんな元気で活発な子どもですが、時にその感情に流されてしまう。引きずってしまう。立ち上がれなくなる。確かに逝ってしまった人を想うことは大切、でもそれを消化していかないと人は生きていけない。お墓の前でずっと泣いてちゃだめなんだよ。

デジタルデータの世界にはもちろん生きるも死ぬもない。所詮データはデータ。たとえそれが動物の形をしていたとしても、触れることはできない。本当に形があるわけじゃない、ただの幻。主人公ヤサコの母親も「手に触れられるものこそが本物。だからこうしてあなたを抱きしめることもできる」とヤサコに言い聞かせる。でもヤサコは「でも心が痛いのも本物だ。それが生きてるってことだ」と自分なりの答えを導く。生死という概念は、自分への嘘や小手先のコミニュケーション技術でうやむやにするんじゃない、純粋な気持ちをもつ小学生のうちにこそ考えたいことなんじゃないでしょうか。

死を乗り越える、というよりはそれを消化して生きる。…っていう話なのよね。なんかすごい重そうな話に聞こえるかもしれないけど、この物語は純真な心をもつ小学生たちのおかげで、楽しく、時にくだらなく進んでいきます。ちょっとでも興味をもった人はぜひレンタルビデオ屋さんで電脳コイルの1巻を借りてみてください。1話25分くらい。「え?え?」と先が気になると思ったら続きをどうぞ。小学生にとってはちょっと難しい話かもしれない、でもできれば小学生に見てほしい。もちろんおとなも楽しめる作品。自分のなかで久々のヒットアニメでした。


ホント、こんな小学校生活だったら楽しかっただろうなー。

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