2011年を振り返って。

あけてしまいましたがあけましておめでとうございます。毎年最後のエントリーは1年を振り返るのが恒例(2010映画/2010全体)、ということで、2011年のベストなものを振り返ります。
2011年ベスト映画・1位/2位「塔の上のラプンツェル / ブラックスワン」

正直今年は映画をあんまり観れてなかったりするので今回は映画部門を大幅に縮小。1位/2位はほぼ同着で「塔の上のラプンツェル」と「ブラックスワン」。この2本は内容的な満足度も高かったのですが、ジャンルが全く違うようで実はまったく同じテーマを扱っている、というなかなか面白い現象が起こっているのでセットで1位でいいでしょう。
「塔の上のラプンツェル」はディズニープリンセス系映画ですが、製作総指揮はピクサーのジョン・ラセター。ですから一筋縄のお姫様ものではありません。魔女に自分の事を実母だと思い込まれ、塔の中で軟禁され続ける少女ラプンツェル。ディズニープリンセスと言えば明朗快活、歌を歌えば小動物も寄ってくるところですが、ラプンツェルは根暗で他者との付き合いもうまくない、自分の世界の中だけで生きているような、美人だけど言うなれば "喪女" といったところでしょう。そんな彼女が盗人の男性に導かれ、塔の外へ出る。産まれて初めて触れる外界に興奮を抑えきれず飛び回る、かと思えば勝手に外に出れば母に怒られると落ち込む…でもやっぱり楽しい!…違う自分はダメな子だ…と躁鬱状態を繰り返すシーンはコメディでもあるし、うちにこもり続けてきた少女のドキュメンタリーでもある、今年観た映画の中で一番見事なシーンでした。
「ブラックスワン」は若いバレリーナが大抜擢された役の重圧や、自分が叶えられなかった夢の実現を強いる母親によって追いつめられていくサスペンス。この説明だけではラプンツェルとは似ても似つかない話のようですが(実際に映画として受ける印象も全然違うんですが)、話の骨子は全く同じ。過保護な母親によって育てられた世間知らずな娘、娘を自己実現の道具として使ってしまう母、娘が導いてくれると思っている男。娘は母の事を尊敬しているし愛してもいる。しかし母の呪縛から逃れない限り自分は一生檻の中で生きる事になる。檻から逃れるために娘は冒険に出る。危うい事もある、思わぬ自身の変化に戸惑う事もある。つまり娘は本来通るはずだった思春期を改めて体験する事で母の呪縛を逃れ、女性として新たなステージへ向かうのだ。
ラプンツェルはさすが「隠れピクサー作品」ともいえる見事な表現力、男性でも楽しく観れるコント力に、ストーリーとテーマの親和性の高さ。
ブラックスワンは今敏の傑作「パーフェクトブルー」をなぞっていますが、改めて感心したのがアニメでは表現できない質感が見事に恐怖表現に結びついていたこと。今敏監督の作品は実写に勝るとも劣らない緻密さで描かれているとい、それでも人間の生の感覚、深爪に足の怪我、鳥肌に肌の荒れ、この感触は実写にアドバンテージがあるなと改めて思い知らされました。
2011年ベスト映画・3位「ソーシャル・ネットワーク」

振り返ってみると2011年はあれだけ流行らないと言われたFacebookの普及元年と言えるでしょう。いいね!ボタンがあらゆるコンテンツに設置され、町中の広告にもFacebookへの導線が敷かれ、芸人までテレビ番組でいいねいいねと連呼する始末。さらに映画の効果かFacebookの創始者マーク・ザッカーバーグは日本の下痢止め薬のCMに抜擢されるなどFacebookの認知が日本に広がった1年でありました。
で、映画「ソーシャル・ネットワーク」。映画は概ね多くの "収支" が釣り合うように作られる。因果応報。良い事をしたものはハッピーエンドを迎え、悪い事をしたものは罰を受ける。収支が釣り合う事がカタルシスを産み、ストーリーが人々に希望を与える。しかし現実はそんなことはなく、対等ではない世界が広がっている。富と名誉を得、ほんのちょっとの友達を失っただけのマーク。信じた友情も、名誉すら奪われ貶められたエドゥワルド。現実はドラマのように美しくない。物語の終点は現実の写し鏡。
2011年ほかの映画
「イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ」ミイラ取りがミイラに、ただのおっさんが世界的グラフィティアーティストに、という最高の悪ふざけ。語れば語るほどドツボにハマる悪意に満ちた見事な映画。「エンジェル・ウォーズ」内容無し、という批判はある意味的外れでは。外国のおねーちゃんがコスプレしてあんなかっこ良くて気をバサバサ倒していく絵だけでもう満足じゃないですか…!! 「SUPER 8」J・J・エイブラムスからスピルバーグに送る16小節のラブソング。素直に男の子の成長潭として観るのがいいですね。耳をすませばが憎い人はきっとこの映画も憎いと思います。エル・ファニングたん…!!
正直去年は映画全然観れてないんですよね。今年は観ますよ。
2011年ベストテレビアニメ「放浪息子」

Born This Way。既に語り尽くしましたので詳しくはそちらを読んでいただくとして。もしかするとここまでハマったアニメは今までなかったかもしれません。今だから告白しますが7話の次の日ボーっとしてしまって仕事が手につかなかったです。さてアニメの話はここらで切り上げt
2011年…生存、戦略ーーーー!!

「あれっ、あれっ、あれーーっ!?!? ランキング外にこんな枠があるんですか!?」
「何じゃ文句があるのか?」
あれだけキャッキャいっておいて「輪るピングドラム」を取り上げないのもおかしな話ですから。もし海外ドラマの「LOST」を日本のアニメで作ったら、多分このアニメになるのでしょう。独特の生死観や謎が明かされるたびにがらりと印象が変わる登場人物たち。最後まで楽しませていただきました。
僕らはなぜか知らないけれどこの世に産まれた。そりゃ親がどうのこうのいろいろしたから…というのはあるでしょうけど僕らは知ったこっちゃない。それでも産まれてしまった以上生きる事を "強いられる" 。勝手に生かされた僕らは誰かを生かす事も "強いられる" 。しかも関わる事でまた生じる責任も "強いられる" 。イワークさんじゃなくてもこれだけ強いられながら生き続けることは呪いと言わずとしてなんと言おうか。そんな呪いにかかったまま生き続ける僕らに課せられた使命はただ一つ、記憶を伝え続ける事じゃないでしょうか。1995年の3月も、2011年の3月も、僕らは忘れさせてはいけないのです。
2011年ベストテレビドラマ「鈴木先生」

ホント今年の僕は何をやっていたんでしょうか。例年通りドラマもほとんど観なかったんですが。
今年はアニメだと「まどマギ」「タイバニ」、ドラマでは「家政婦のミタ」「マルモのおきて」がヒットと2011年は「オリジナル作品の年」と言われている中でさっきから原作付きのものばっかり選んでる気がしますが、「鈴木先生」はよかった。金八先生やらヤンクミやら、先生と生徒が本気でぶつかって…なんて生温い。大人たちが隠匿してきた世界に容易に足を踏み入れてしまう生徒たち。そしてその現実に向き合えず背を向け続ける教育現場。大人の汚さを認めながら、子どもたちを納得させる…自分が信じる教育を実践し苦闘する鈴木先生の物語。薄っぺらな感動を求めてこのドラマを観ようとすれば痛いしっぺ返しを食らうでしょう。鈴木先生役の長谷川博己ははまり役。「ミタ」のお父さん役でもありましたが。ただのいい人では終らない一種の嫌らしさがあっていいですね。さすがセカンドバージンさんやぁ…!!
2011年ベストゲーム「スーパーマリオ3Dランド」

ん、まさかゲームもほとんどやってなかったんじゃ… Skyrimとかちょっとやりたかったなぁ。まずはゼルダクリアしないと…
ファミコンで発売されたスーパーマリオブラザーズの良さはルールが極めて解りやすいことだった。とりあえず右に進めばいい。ジャンプで敵を踏みつぶす。ブロックやパワーアップアイテムの用途も極めて明快である。「全自動マリオ」というムーブメントが産まれたのもそのルールの明確さ故。
一方ニンテンドー64で発売されたスーパーマリオ64は3D世界が舞台になった。3D世界はマリオに自由をもたらした。どこまでも自由に、どこへでも走っていける。松本人志が「一生ここにいたい。なんなら自分で同じ世界を現実に作ってやろうかとも思った」と語るほどの空間が3D版マリオにはあった。そう、自由という言葉は美しい。美しいがエヴァ26話を観るまでもなく、あまりに自由でも困るのだ。自分で目的を見つけられなければただの苦痛な世界になってしまう。
ルールと自由。この二つの要素に一つの決着を付けた「スーパーマリオ3Dランド」。ステージの作りは2Dマリオからのルールだが、3D特有のカメラワークもまたルールを決める要素になったのは非常に大きな発見でした。横から固定で撮れば2D風、回り込めば3Dマリオ、マリオを上から見下ろせばゼルダの伝説になるし、最後のクッパ戦の演出もカメラワークが主軸でした。感心させられっぱなしです。
2011年ベストロボ「ドロッセル(チャーミング版)」

「お美しい」
「もう一度」
「お美しい」
「ファイアボール チャーミング」は前作よりもテンポ早くしすぎな感がありましたが、最後は少し泣かせてくれて、やっぱりディズニーのアニメなのだなと思わせてくれるあたりがいいですね。これでもれっきとしたディズニープリンセス!あとドロッセル嬢が言う通り今年は「ゲームは1日一、二時間」を目標にいきたいと思います。
2011年ベストふともも

tumblr経由で偶然見つけた一枚。なんというかこの写真を見た瞬間電撃が走り「かっこいい…!!」と漏らしてしまった写真です。競泳選手の太ももってとんでもないんですね。それこそドロッセルのふとももにも通じるものがあります。
2011年ベスト動物「ハーピーイーグル」

動物系写真では久々のヒットでした。かわいい。
2011年ベストどう…ぶつ…

キュキュッ(`・⊝・´)(・⊝・)(・⊝・∞)キュ-
2011年ベストかわいかったひと「エル・ファニング」

絶対クロエ・モレッツ派のぼくですが、それでもSUPER 8のエル・ファニングはずるいとおもいました。そばにあんな子がいる小学生時代を僕も過ごしたかったよ…!!
2011年ベストサービス「Sumally」

2011年もたくさんのサービスが産まれましたが、個人的に一番お世話になったのはSumallyでした。Sumallyがあると人へのプレゼントを考えるのにとっても便利!といっても全部頼り切るとサプライズ感なくなりますけどね…!!
2011年ベストガジェット「SONY HMZ-T1」

あれだけ駄目だ駄目だ言われたSONYですが、2011年はガジェット的に輝きまくってました。NEX-7にXBAシリーズ、双眼鏡型ハンディカムDEV-3にこれ、久々に復活したヘッドマウントディスプレイHMZ-T1です。ヤバさでいったらもうこれしかないでしょう。2012年もSONY、楽しみにしてます。
2011年ベスト欲しかったもの「時間」

本当に欲しかった。今年は無駄にしません。
最後に:スティーブ・ジョブズについて

スティーブ・ジョブズが亡くなったとき、僕は何もブログに公開しませんでした。下書きまでは何度も書いたんです。何度も書いたんですが、止めどなく、まとまらず、文章として公開する事を諦めました。
彼は何が正しいのかを考え続けました。そして自分が思う正しいという事をし続けました。あなたは食べ物、身につけるもの、仕事、身の回り、そして自分が行うすべての事に対して「善し悪し」を決められますか。イエス、ノーを瞬時に決める事はできますか。きっとイエスだろうがノーだろうが、決める事すらできない場面が多々出てくるでしょう。だってどうでもいいから。判断するための絶対的な尺度を持っていないから。気力が続かないから。「ノーと言えない日本人」なんて言いますがノーと言い続けるのは外国の人だって厳しいですよ。さらに、その答えが基本的に正解していなければ意味がない。仕組みを理解し、感性を磨き、将来を見据える。そして正解を導く。抵抗するものを屈服させてでもその正解を強引に実現させる。もし間違っていたら、回答を翻し然も自分が最初から正解を知っていたかのように振る舞う図太い神経も必要…
彼にはなれない。なったら間違いなく壊れてしまう。しかし彼になる事が僕らの目的ではなく、何を正しいか考え、実現すること。スティーブがいなくても正しさを考え、正しい事を行う事はできます。
2012年は正しいことを続ける1年にしたいですね。





